新しく理事会役員になられた方、日頃の疑問や多くの悩みを持たれている方に対し、「管理規約の作成及び改正」に関するものを基礎にQ&A形式で掲載いたします。
【管理規約の作成及び改正】
先ずは、5つの質問をご紹介します。(2025年3月18日新規記載:
1.管理組合とは、どのような組織ですか?
2.総会では、どのような事項を決議することができますか?
3.修繕積立金の使途には、どのような制限がありますか?
4.窓枠は、専有部分、共用部分のいずれですか?
5.管理規約は、だれが定めるのですか?
Q:管理組合とは、どのような組織ですか?
A:区分所有法では、「区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行
うための団体を構成し」(第3条)と区分所有者の団体について規定しています。一般的
には、この団体が「管理組合」といわれています。また、マンション管理適正化法で
「管理組合」を「マンションの管理を行う区分所有法第3条等に規定する団体等」(第2
条3号)としています。
標準管理規約では、管理組合の組織に関して「区分所有者は、区分所有法第3条に定め
る建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体として、第1条に定める目
的を達成するため、区分所有者全員をもって○○マンション管理組合を構成する。」(第
6条1項)としています。
Q:総会では、どのような事項を決議することができますか?
A:総会では、管理組合の中心的かつ最高の意志決定機関と位置付けられ、建物及びその
敷地等の管理に関する重要な事項を、原則としてすべて決議します。 総会で決議する
事項は、区分所有法上で特別決議事項と普通決議事項に区分 されます。特別決議事
項はすべて総会の決議によらなければならず、次のよ うなものがあります。
①共用部分の変更 (形状または効用の著しい変更を伴わないものは除く)
区分所有法第17条
②規約の設定・変更・廃止 区分所有法第31条
③管理組合の法人化 区分所有法第47条
④使用禁止・競売又は占有者の引渡しの訴訟
区分所有法第58条、59条、60条
⑤大規模滅失の場合の共用部分復旧 区分所有法第61条
⑥建替え 区分所有法第62条
⑦団地規約の設定 区分所有法第66条
などがあります。
また、普通決議事項は、
①特別決議事項以外の事項 区分所有法第39条
②共用部の管理に関する事項 区分所有法第18条
③管理者の選任・解任 区分所有法第25条
④管理者への訴訟追行権授与 区分所有法第26条
⑤共同利益に反する行為停止等の訴訟提起 区分所有法第57条
などがあります。
これらの議決しなければならない具体的な項目は、標準管理規約に定められています
(第47条、48条)。
マンション標準管理指針による標準的な対応は、総会での決議事項は標準管理規約と
同趣旨の規定が置かれていることとされています。
Q :修繕積立金の使途には、どのような制限がありますか?
A:標準管理規約第28条では、修繕積立金の使途を①~④の目的に要する経費と、⑤で
「その他区分所有者の利益のために必要となる特別の管理」に要する経費と限定列挙し
て、その使途範囲を規定しています。また、修繕積立金と管理費とは区分して経理する
ことも規定しています。
このような性質をもつ修繕積立金を取り崩して使う場合には、どのようなことに注意を
すればよいのでしょうか。
Q:窓枠は、専有部分、共用部分のいずれですか?
A: 標準管理規約第7条第2項第3号では、窓枠は「窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含ま
れない」として共用部分と定めています。
標準管理規約第7条では、専有部分と共用部分との区分について次のように規定してい
ます。
一、天井、床、及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とする。
二、玄関扉は、錠及び内部塗装部分を専有部分とする。
三、窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする。
標準管理規約同条のコメントでは、利用制限の内容は建物部位により異なりますが、外
観を構成する部分についての加工等外観の変更する行為は、禁止する趣旨としていま
す。追加の例示として雨戸、網戸なども同様に扱うとしています。
例えば、窓ガラスや玄関扉に広告などを出したり、勝手に色を塗りかえたりすると、マ
ンションの美観がそこなわれ、統一性がなくなったりします。この外観等の変更を禁止
するという趣旨でこれらを共用部分としています。
Q :管理規約は、だれが定めるのですか?
A : 区分所有者(管理組合員)が集会(総会)において決議という手続きを経て、共同して
定めるものです。管理規約は、区分所有者を含む居住者等を拘束する事項を定めるもの
であるため、区分所有者が全員で内容を協議検討して定めるものです。実情としては、
分譲当初に分譲会社が準備した管理規約案を購入者(区分所有者)全員が承認の上に各
自が署名捺印することで、区分所有者全員による書面の合意として管理規約の制定して
いることが多くあります。
分譲当初での、合意形成を得ることの困難さと管理運営を現実に行わなければならない
ことなどを考え合わせると、この方法を採るのは適切です。
経過変化に伴うなどの事由により敷地・建物や区分所有者(居住者)の実態に管理規約
がそぐわなくなっている場合もありますので、規約の見直しを適宜行った上で必要に応
じ規約改正するなど対応をすることが適切です。